「きく」ということ

今回はこのブログで多く扱っている旅行や鉄道、飛行機などとは全く異なる話です。

社会人なら理解していて当然のことだと言われればそれまでかもしれませんが、先日ある人から人との対話における「きく」には3種類あるということを言われ、ハッとしました。
というわけで今回はそれに関してです。

人との対話において使う「きく」という言葉には、以下の3つがあります。

・聞く
・聴く
・訊く


それらに関してすでに理解している方は読み飛ばしてもらって結構ですが、各々の具体的な意味(ニュアンス)は下記のような感じではないかと私は解釈しています。

1.聞く(hear)※英語を表記したのはそのほうが理解しやすいからです。
人との対話における「きく」はおそらくこれを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
ただ、この「聞く(hear)」は、どちらかというと「聞こえる」と言い換えたほうが適切だと思います。
では「聞こえる」とはどういう状態か。一言でいうと、

その音が自然と勝手に耳に入ってくる
(=自分の意思ではなく、意識もその音に向いていない)


という状態です。

例えば日常生活において何気なしに聞いているであろう車の走行音や雨・風の音、動物の鳴き声などはこれに当てはまります。
そこで質問です。それらをはっきりと覚えているでしょうか?私は覚えていません。
その理由は簡単です。意識がその音に向いていないのですからすぐに忘れます。
「聞く(hear)」とはそういうことです。

2.聴く(listen)
先に書いた「聞く(hear)」とここでの「聴く(listen)」の大きな違いは、

「聴く(listen)」はその音(声)に対し、自らの意識が向いている

ここに尽きます。
例えば学校の授業や、上司からの仕事の指示はその音(声)を記憶して覚えなければなりません。
それを聞き流していたら覚えることはできないでしょう。
では覚えるためにはどうすればいいのか。もうおわかりですね。

(その音声に対して)自らの意識を向ける

それが求められます。
「その音(声)を聞くぞ!」という自発的・能動的な意思がそこには存在します。
ですので外国語の聞き取りテストの場合、「リスニング」が意味としては正しいですね。

3.訊く(ask)
これは簡単です。
尋ねる
と意味はほぼ同じです。「相手に何かを質問する」ということです、はい。

ですがこれをちゃんとやるためには、前提としてやらなければならないがあります。

相手に何かを「訊く」ためには、相手の話を「聴」いていないとできない

のです。
相手の話を「意識して」耳を傾けていなかったり、相手が話す内容の知識がないと的外れな質問しかできません。
的外れな質問は時に相手を怒らせるどころか呆れさせます。

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今日プロ野球の大谷翔平選手のメジャー挑戦に関する記者会見があり、会見をネットでライブ配信していたのを見ていました。
そこで感じたのは、マスコミが軒並み的外れというか低レベルな質問を大谷選手に繰り返していたことです。

的外れな質問しかできない(「訊く」ができていない)
→「聴く」ことができていない
→「ただ聞いている」だけ
(本人の思いでなく、最初から「こう答えてもらいたい」という自分たちが勝手に決めたことへ誘導する質問しかしていない)

簡易的なフローチャートにするとこんなところでしょうか。
実際に大谷選手も会見中に「先程から何回もある質問ですが~」と言ってました。
これを質問者に対する呆れと言わずに何というのでしょうか。

そういったことからふと思い立って「きく」ということについて書きました。
私自身もそれがしっかりできているわけではありませんが、上手な「聴く」と「訊く」をしっかり身に着けたいものですね。
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